⑤永続出来る?永続エネルギー開発

月形市政が最も精力的に取り組んだのは循環型エネルギーの開発かもしれません。校舎の太陽光発電、ごみ焼却場の排熱を利用した発電、九大と協力する小型水力発電や風力発電などの導入計画をつくり実行にも移しています。

しかし、残念なことに、これらの再生可能エネルギー計画は、どれも導入に当たって地域起こしや未来の糸島づくりに連動していないことです。小水力発電などは九大との連携事業ではなく、メーカーや地域と連携する小規模でも実践的な計画にすれば地域活性化のモデル事業になります。発電できた電力は地域の街路灯などで明るい里山の道づくり地域づくりにすぐ役立ちます。

間伐材を活用するバイオマス発電なら林業と連携して雇用確保の可能性も広がります。糸島には125.7キロの林道が背振山脈のすそ野をめぐっています。間伐材を活用するエネルギー開発は、そのまま一次産業の応援にもなりえます。

全て市道である糸島の林道は糸島から本州に届く距離です。林業への活用は勿論のことですが、沿道は美しい景観で登山、山歩きからサイクリングやバイクツーリングのコースとしても素晴らしい魅力を秘めています。荒れるに任せてほとんど放置されている現状は勿体ないかぎりです。

水素利用の燃料電池実験などで九大との連携をことさら強調する月形市長のエネルギー計画は、どこか市政を誇示するパフォーマンスの様に見えてしまいます。過疎化、少子化の波に洗われて将来の夢を持てない里山、中山間地の再生や活性化の視点を持って循環型のエネルギー開発を見直せば、まだまだ多様な取り組みが出来ると考えます。

昔、村人は家々をめぐる小川で水車を回し、そのエネルギーを活用してきました。現代の知恵でもう一度、そのエネルギーを電気として活用できれば、その家々の景色自体が新しい価値を産んでくれるのではないでしょうか。

 

いわなが 数昭