④その開発、都市化は糸島になぜ必要か

前の市長からの継続事業を含め月形市政は4年間で企業誘致や転入促進などの政策に力を入れています。JR波多江駅と筑前前原駅間の新駅建設がその代表例です。駅舎工事に先行して駅裏に広がる農業振興地域の水田をつぶし道路、水道、下水のインフラ工事が完了、都市型の宅地開発が進んでいます。

構想の当初、糸島高校への通学が便利になるなどの説明はありましたが、新駅による町づくりのグランドデザインは全く市民に示されていません。工事発注や受注など業者の競争が先行するばかりの開発に分かっているだけでも30億円近い市税が投入されます。

ここにきて市は新駅とさらに九大キャンパスを結ぶモノレール案まで打ち出しています。九大生の不便な通学解消を理由にしていますが、国立大学の不便解消になぜ糸島市民の巨額な税金が投入されなければならないのでしょうか。

人口の比率ではわずか8.6パーセントに過ぎない第一次産業の人々が糸島ブランドを盛り上げ、その効果を中心に糸島の経済が回っている現実とこれらの開発、都市化計画はあまりにもかけ離れています。

JR筑前深江駅の新駅建設も駅の裏表からアクセスできる、エレベーターが新設されるとの利便性が説明されていますが、線路をまたぐ新しい市道の先行投資に付属して新駅舎が建設されるのに新駅と駅前広場がどんな姿になるか、これも住民へは何の説明もありません。

深江の駅周辺ではここ2、3年、戸建ての新築件数が増えていますが、敷地を細分化するミニ開発が目立ち、市街地の幹線道路ではコンビニの開店が相次いでいます。糸島の価値の源泉である第一次産業とは無縁に、ひたすら福岡市のベッドタウンとして人口増をめざす無計画な都市化に見えてなりません。

いわなが 数昭